転職したら双子のイケメンがついてきた
「じゃあ真犯人は」
「実行犯は、こちらにいらっしゃるお二人ということになりますかね。少なくとも環さんは知ってて黙っていた隠匿の罪になりますが」
「…私も…??」
環が言葉をなくす。
「申し訳ないですが、通報されていない場合はそうなりますね。お二人には事情聴取でご足労願います」
そして水嶌の車で、大人たちが連行される。
「ところで、あのとき溺れたの助けたの、どっちの人なんですか??追い掛けて見てたんですけど」
「そうだ。猫、ハルはどうするんだ」
壬言さんがことさら大きな声で遮るように話をそらす。
「人工呼吸して」
長袖越しに慌ててガバッと口を塞ぐ壬言さん。相手は男の子だし、服越しなら大丈夫なようだ。
ただし羽織の薄手のジャンパーはいつも大きめだった。こういうときのためか。
「…余計なこと思い出させんじゃねえ…」
ぎりぎり聞こえない声で耳打ちする。
キョトンとする私。
一応お礼は言ったし、もう忘れていた。
「そうそう、ハルはどうします??真依さん」