転職したら双子のイケメンがついてきた
「では、飲みに行きますか。お酒、飲めますよね??」
「えっ!?ああ、……はい」
言われるままに、引き摺られるように腕を絡ませられた真言さんに連れていかれる。
「今夜は帰りませんよ」
それを言うなら、帰しませんの間違いでは!?
などと思っていたら。
自分の車を運転して着いたのは私の部屋の近所の小さなバルだった。
出来立てらしく、私も気付いていなかったような場所だ。
バル、というのも聞いたことはあるけれど、入ったことはない。
お洒落な居酒屋風だ。
「何でもいけますか??」
「あっ、水割りとかソーダ割りなら」
カウンターに腰掛け、てきぱきと注文すると、
「今日はお疲れさまでした」
先にきた梅酒のソーダ割りと、ワインで乾杯した。
ヤバい。
空気に酔いそうだ。
やっぱり格好いい。
それなのに。
気持ちにブレーキが。
どうした私。