転職したら双子のイケメンがついてきた
「どこか行きたいところはありますか??」
「いや、えっと」
こういう場合、どうしたら。
よく考えたら男の人とまともに付き合った覚えがない。
高校生のとき、隣のクラスの男の子と気が合って、当たったらしいチケットを持って映画を見に行って終わったくらいだ。
そのときも、あろうことか始まって5分で爆睡してしまい、内容は覚えていない。
私は恋愛には向いていない気がした。もちろん結婚にも。
「とりあえず、お買い物行きますか、いつもの格好でいいですよ」
「は、はあ…」
真言さんは、白い半袖シャツの上から濃紺の薄手の七分丈のジャケットを羽織ったデニム姿だった。髪はいつも通りハーフアップだ。