転職したら双子のイケメンがついてきた
「誰だよ!?この女!!」
しばらく走ってどこかに運ばれたらしい。そしてまた別の誰かが車に乗り込んできたらしい。
若い男の声だ。
話し声と音しか聞こえない。
静かな場所だということは分かった。
「誰って、お前の言ってた女じゃねえか!?」
「こんな女知らねえよ!!間違えやがったな!?」
何の話だ。
「連れて来ちまった以上、仕方ねえ。顔は見られてねえんだろ??どっかに捨てて来い」
はい!?
犬や猫じゃないんだから!!
ってこの人たちは何者!?
「う~っ!!」
ガムテープを貼られたまま身を捩る。
「うるせえよ!!」
言って蹴られる。
別人と分かった途端、なんて扱いだ。
「あのホテルでパーティーしてた茉莉子って女、いただろ!?」
って、ま、茉莉子さん!?
まさか、ストーカーの仲間!?
いやだって、ストーカーは佳以子さんなんじゃあ!?
けれど、体の自由も利かない以上、何をどうすることも出来ない。