転職したら双子のイケメンがついてきた
おまけにだ。
ぐう~とお腹が鳴った。
そういえば立食形式だったパーティー会場でも、おつまみ程度の軽いものしかなかったし手も付けていない。
「いたっ…」
挙げ句にだ。
履き慣れないハイヒールで靴擦れになってしまったようだ。
踵の後ろから血が滲んでいた。
「…最悪…」
「ほら」
「えっ!?」
真島くんが屈んで背中を示す。
「背負いますんで、乗って下さい」
「いやでも、重いし、いいよ」
「いいから!!ほら」
「……ごめん」
靴擦れに気付いた途端歩けなくなるものだ。
怪我をしていると気付いた途端痛みを感じるように。
「…重いよね??」
「全然平気っすよ」
まあ、その言葉を素直に信じよう。