Those who met those lost(失ったもの、出会ったもの)
**ずっと
貴晃さんは、私の事故の時も
おば様達と、かけつけて
ワンワン泣いていたらしい。
リハビリの時も、
苦しむ私も見ていたと。
余りに辛そうで
歩けなくても、僕が抱いて
どこでも、つれていくと
騒いだら、おば様に叩かれた
と、言った。
杏は、そんな
生半可な気持ちじゃないんだと
男なら、見守ってあげなさい。
と、言われたみたいだ。
私の知らないところの話に
嬉しかったり、恥ずかしかったりした。
私も、今日あった事を全て
貴晃さんに聞いてもらった。
貴晃さんは、
「杏ちゃんの気持ちが
落ち着くまで待つよ。
今までも、待ったんだから。」
と、言ってくれた。
それから、少しして
私達は、海を後にした。