Those who met those lost(失ったもの、出会ったもの)

**お付き合い?


帰りに海斗さんに
「杏ちゃん、また来てね。
圭と一緒じゃなくて、
いいからね。」
と、言ってもらい

「はい、また、伺います。
本当に美味しかったです。
ごちそうさまでした。」
と、言うと
「ありがとう。」
と、海斗さんは言った。

「まったく、俺の連れなんだぞ。
海斗とばかり話して。」
と、川崎さんは言うから
「細かい男は、嫌われるぞ、圭。」
と、言った。

杏は、また可笑しくなって
クスクス笑うと
二人も笑いだした。

海斗さんのお店を出ると
「高梨さん、少し歩く?」
「あっ、あまり早くは
歩けませんが。」
と、言うと
「ああ、ごめん
ぶしつけで。」
「いいえ、構いません。」
と、言うと
川崎さんは、少しだけ歩いて
近くのベンチに腰かけた。

「今日は、ごちそうさまでした。」
と、杏が言うと
「こちらこそ、今日は来てくれて
ありがとう。
あのさ、高梨さん良かったら
俺と付き合ってほしい。」
と、言った。
「えっ、私とですか?」
「ああ、高梨さんがいいんだ。
君をみていると、すごく
優しい気持ちになれるんだ
どうかな?
俺を好きになってくれないか?」
「ありがとうございます。
私、こんな足で
早く動いたり、出来ませんが
いいのですか?」
「まったく、気にならない。
いざと、いうときは
俺が抱き上げて
走るから大丈夫。」
と、言うから
「あっ、はい、よろしくお願いします。」
と、言うと
「やった!」
と、言って、
杏を抱き締めるから
「きゃっ!」
と、杏。

「あっ、ごめん、ごめん。
つい、嬉しくて。」
と、言うから

杏は、真っ赤になりながら
首をふった。
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