君の瞳に映る世界
そう思って病室のドアを開けると……
――バタバタッ
何人もの看護師さんが、慌ただしく走り回っていた。
え、何事?
思わず、1人の看護師さんを捕まえた。
「あの!何かあったんですか?」
「あ、里沙ちゃん……」
その顔は、真っ青になっていた。
何、どうしてそんな顔してるの?
――ドクン、ドクン
自然と、鼓動が速くなっていく。
嫌な予感が、した。
「実は……颯くんの容態が急変して……」
――ドクンッ!
それを聞いた途端、気付けば私は走り出していた。