君の瞳に映る世界
悲しくて、寂しくて、押しつぶされそう。
突然訪れた永遠の別れが辛くて、私はひたすら涙を流した。
目の奥が熱くて、焼けそうだった。
しばらく泣きじゃくり、ようやく落ち着いたところで、看護師さんが私の肩に手をおいた。
「里沙ちゃん、そろそろ颯くんのご両親がいらっしゃるから、出ましょう」
優しく促され、私はベットから顔を上げた。
あーあ、すごい汚しちゃった……
ボーッとシーツを見ていると、なんだか違和感を覚えた。
あれ……なんだか、眩しい……?
目の前に広がる白いシーツが、いつもより明るく感じた。
不思議に思いながら、そのまま顔を上げた。
すると、ベットの向こうにある、大きな窓から外が見えた。
だけど、その光景は、今まで見たことないものだった。
「え……」
何、これ……
目の前には、眩しいくらいに輝く景色。
もしかして……
これ、色……?
私、白と黒以外に、色が見えてるの……?