君の瞳に映る世界
「良かった、それじゃあもう怪我は大丈夫なのね」
顧問の先生の笑顔。
先生、髪の色以外と明るかったんですね。
「三津島さん、高橋さんから聞いたわ。
絵のこと、本当にごめんなさい。
それに、怪我のことも……」
「全部、聞いたんですか」
「気づかなくて、本当にごめんなさい。
謝って許されるようなことじゃないけど……」
「いいんです」
そう答えると、先生はキョトンとした。
目が泳いでますよ。
分かりやすく動揺しすぎ……
後ろで手を組んで、少しだけ微笑んだ。
「私は、大丈夫ですから」