君の瞳に映る世界
帰り際、私は病院の近くにある海まで歩いてみた。
入院してた時は、病院の庭からしか見る事ができなかったけど……
今なら、もっと近くに行ける。
潮の香りも、風も、強く感じる事ができる。
―――ザザーン……
足を止めて、前を見つめれば、広がるのは青くて広い、大きな海がそこにあった。
「逢坂くんの言ってた通りだ……」
海って、こんなに青かったんだ。
空みたいに、綺麗な色……
そこで私は、封筒を開けた。
中には、三枚の手紙が入っていた。