君の瞳に映る世界
「あ……」
勢いに乗り遅れ、取り残されてしまった私。
どうしよう……
行き場のない自分の存在に困惑していると、逢坂くんがチラッと振り返った。
パチッと目が合って、私は慌てて口を開いた。
「あ、あの、やっぱり私……」
「早くおいで、理沙ちゃん」
その一言に、クッと続きの言葉を飲み込んだ。
逢坂くんの声で、私の存在に気付いたらしく、女の子も手招きした。
「おねーちゃんも、一緒にやろ!」
「っ……」
笑顔……天使みたい……
彼の声と、彼女の笑顔に導かれて、気づけば私は自然と部屋の中に足を踏み入れていた。