君の瞳に映る世界
トンットンッと、松葉杖をつきながら、私は足元を見た。
きっと、寂しい、よね……
「面会時間は限られているから、あの子達はずっと家の人と一緒にいられるわけじゃない。
その寂しさを、僕が和らげてあげられたらいいんだけど……
男の僕じゃ、やっぱり無理があってさ」
「……私じゃ、力不足だよ」
「そんなことないよ。
女の子の方が、柔らかい雰囲気があるし、皆君の事を慕っていたじゃない」
「……仲良く、なれるかな」
「なれるよ。
君は、あの子達の素敵なお姉さんになれる」
「……私にも、逢坂くんみたいに、あの子達のお手伝い、できるかな……」
「できるよ、君なら」
そうこう話しているうちに、部屋についてしまった。
……あっという間の1日、だったな。