君の瞳に映る世界
思わず、下を向いた。
俯いていると、誰かにポンッと肩を叩かれた。
顔を上げると、そこにいたのは逢坂くんだった。
「里沙ちゃん、大丈夫?」
「え……あ、うん」
「翔太くん、どんな理由があろうと、つまんない絵なんて言っちゃだめだよ。
自分の作ったものがつまらない、なんて言われたら、傷つくでしょ?
ちゃんと、里沙ちゃんに謝って」
逢坂くんがそう言うと、男の子……翔太くんは一瞬言葉を詰まらせた。
それから、しょんぼりと顔を俯かせ、ボソッと呟いた。
「ごめんなさい……」
「うん、気にしてないから、もういいよ」
そう言うと、翔太くんは、パアッと顔を明るくさせた。