君の瞳に映る世界


1人で生きるのが、こんなに辛いってことを、きっと他の人は分かってくれない。




もう、この先もずっと1人でいるくらいなら……




私は、もうこの世界にいたくない。




そう思った私は、ゆっくりと顔を上げて、棚からはさみを取り出した。




……手首じゃ、死ねないかな。




やっぱり、首とかの方が、確実なのかな。




そんな事を思いながら、私はそっとはさみを首に宛がった。




不思議だな、今から死ぬっていうのに、なんとも思わないや。




自殺する人って、みんなこんなもんなのかな。




ああ、やっぱり突き落とされた時に死んじゃえば、楽だったな。




そしたら、わざわざこんなことしなくて済んだのに……




そう思いながら、手に力を入れようとした瞬間……




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