君の瞳に映る世界
Dream's
今まで生きてきたなかで、あんなに泣いた日はないと思う。
結局あの後、私もつられて号泣。
面会時間ギリギリまで、2人で抱きしめあって泣いた。
今までの辛さ、悲しさを洗い流して、空白の時間を、その涙で埋めるように。
「里沙ちゃーん、起きてる?」
「起きてるよ、逢坂くん」
今日も、彼が私を迎えに来てくれる。
私も、松葉杖を手にとって、彼の元に行く。
そして、2人で行くのは応接ルーム。
もう、日課になっちゃったな。
「あれから、幸ちゃんとは会ってるの?」
「うん、ほとんど毎日来てくれてるよ。
大変だから、たまにでいいよって言ったんだけどね」
あの日から、幸ちゃんは毎日私の所にきてくれている。
今日あった事、絵の事、これから一緒にしたいこと。
2人で、いろんな話をしている。
他愛も無い話でも、幸ちゃんは笑って聞いてくれる。
もう、こんな時間は来ないと思っていたのに……