君の瞳に映る世界
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「里沙ちゃん!」
「遅いよー、早く遊ぼう!」
「うん、お待たせ」
応接ルームでは、いつも通り小さな友達が、私を待ってくれていた。
だけど……
「あれ、美咲ちゃんは、今日はいないの?」
ここで出来た、初めての小さな友達。
笑顔がかわいいその子の姿が、今日は見えなかった。
「あ、美咲ちゃんならね……」
「里沙ちゃーん!」
大きな声で名前を呼ばれ、振り向くと……
ナースステーションの前で、大きく手を振る美咲ちゃんの姿があった。
「美咲ちゃん……?」
「美咲ちゃんね、病気が治ったから、もう退院するんだって!」
「え……」