君の瞳に映る世界
確かに、彼は特別な存在だ。
1人だった私の手を引いて、皆の輪の中に入れてくれた。
それに……
『君は、1人ぼっちなんかじゃない』
初めて、私の心に寄り添ってくれた。
それが、どれだけ嬉しかったか、きっと彼は知らないだろうな。
だから、彼は特別。
でも、幸ちゃんの言ってる特別っていうのは、多分違う。
それが、私に当てはまるかは……
「違う」
「え?」
「それは、違うんだ」
分かってる。
私のこの気持ちが、なんなのか。
本当は、気付いてる。
だけど……
「私は、好きになっちゃだめんだよ」