君の瞳に映る世界
「ねえ、幸ちゃん」
「ん?」
「私……逢坂くんが、好き」
いつから、とか
どうして、とかは、ハッキリ覚えてない。
ただ、気付いたら、いつの間にか、頭の中が彼でいっぱいになっていた。
これが、恋っていうもので
これが……好きって気持ちなら
私は、そのどちらも当てはまるってことになる。
「ふふっ、そっか」
すると、幸ちゃんは、とても幸せそうに笑った。
「里沙ちゃんは、私みたいに後悔しないようにしてね」
「うん、ありがとう」
そう言いながら、私は折り紙の続きを再開した。
ピンク色の鶴が出来るまで、あと少しだ。