子うさぎと狼さんの恋物語。
考えれば考えるほど嫌だという気持ちが膨らみ、さらに嫌になってしまった。


「ああっどうすればいいんだっ。」


くしゃっと前髪をかきあげ、深く一呼吸おいた。


こーなったら、あの子を見つけるしかないか…。


考えれば考えるほど嫌になるのと同時に、ヴォルクの脳内を侵していくのはあの少女のことだった。


恋心を自覚した瞬間から、気づくと少女のことばかり考えてしまうようだ。


チリリリッ チリリリッ


ヴォルクは内線でレイを呼んだ。
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