冷たい男
「今年の3月に高校を卒業された城﨑-キザキ-財閥のご令嬢で、お母様が僕のお客様なんです」
「そうだったの?良いお嬢様じゃない」
将李から写真を受け取った母親は、満足顔。
写真だけでは、人の内面なんてわからないのに。
「将李はどうだろうか。お父様とお母様の都合が良い日に会ってみないか?」
「会うからには、受けるんですよね……?;;」
「それはもちろん。前向きに考えて会うべきだろう」
「でしたら、ここで断ります」
見た目は悪くない。
かといって、将李のタイプではなさそうだ。
それに、以前から私だけは将李に恋人の存在を明かされており、付き合いはもう3年になる。
今更その彼女と別れてお見合い結婚なんて、将李は絶対に嫌だろう。
金持ちの息子らしくない。
特に夢など見る人間らしさはまるでない将李だが、一途ではある。
「先方様に不備があるわけではないですが、僕は自分の目で見て、自分で触れてから決めたいので、お見合いは結構です」
「あら、勿体ないわよ?こんな良いお相手」
「だから、自分で決めたいんです。先方様に不備はなくても」
「そう……。将李が言うなら、諦めるしかないかしら」
母親のしつこさにか、素が混じった将李の身を案じながら、不服そうな母親を見つめる。
諦めつかないのか、母親は「貴方は?」なんて統李に訊くも、首を左右に振られてる。
「そうだったの?良いお嬢様じゃない」
将李から写真を受け取った母親は、満足顔。
写真だけでは、人の内面なんてわからないのに。
「将李はどうだろうか。お父様とお母様の都合が良い日に会ってみないか?」
「会うからには、受けるんですよね……?;;」
「それはもちろん。前向きに考えて会うべきだろう」
「でしたら、ここで断ります」
見た目は悪くない。
かといって、将李のタイプではなさそうだ。
それに、以前から私だけは将李に恋人の存在を明かされており、付き合いはもう3年になる。
今更その彼女と別れてお見合い結婚なんて、将李は絶対に嫌だろう。
金持ちの息子らしくない。
特に夢など見る人間らしさはまるでない将李だが、一途ではある。
「先方様に不備があるわけではないですが、僕は自分の目で見て、自分で触れてから決めたいので、お見合いは結構です」
「あら、勿体ないわよ?こんな良いお相手」
「だから、自分で決めたいんです。先方様に不備はなくても」
「そう……。将李が言うなら、諦めるしかないかしら」
母親のしつこさにか、素が混じった将李の身を案じながら、不服そうな母親を見つめる。
諦めつかないのか、母親は「貴方は?」なんて統李に訊くも、首を左右に振られてる。