メガネ男子と同居中
「莉子ちゃん、どこか行きたいところとかある?」
放課後、マコトくんとカフェで冬休みの予定を話し合う。
「んー…カップルがよく行くイルミネーションとか観に行きたいかな!あと映画も観たい!今年は見たい映画が多くてさ〜」
「フフッ。わかった。全部行こうっ」
「ありがとう!マコトくんの行きたいところとか?」
「んー俺は、莉子ちゃんと一緒ならどこでもいいかな」
「ちょっと、照れるよ〜」
私はそう言って、注文したカフェオレを一口飲む。
「そういえば…マコトくん、ブラックコーヒー飲めるんだね」
「え?莉子ちゃん飲めないの?」
「うん。一度飲んだことあるけど、あまりの苦さに2度と飲まないって思った。コーヒーの匂いは好きなんだけど」
「まぁ、慣れだよね。だんだん飲めるようになるの」
「へぇ…大人だね、マコトくん」
「そんな、コーヒー飲めるくらいで…ちょっと飲んでみる?」
マコトくんはそう言って、コーヒーを私の前に置く。
「いいの?」
「うん」
私は、もらったコップを両手で持ち、ゆっくり口に近づける。
「大人の階段、上りまーす」
と小さく吐く。
マコトくんはニコニコして私のことを見てる。
間接キスに若干ドキドキしながら、私は一口、ブラックコーヒーをすすった。