メガネ男子と同居中
「ちょ、、黒瀬!」
休み時間、優子たちの目を盗んで、私は図書室へ向かい、黒瀬を見つけると声をかけた。
私は誰にも見られないように、図書室の端に黒瀬を連れて行く。
「あんた、あそこで何で謝らなかったの?」
「なんの話ですか」
あんなことがあったのに落ち着いて何事もなかったようにしてる黒瀬に少し腹がたつ。
「も!だから友達いないのよ!」
「……」
「まぁ、言いたかったのはそういうことじゃなくて…」
私は声をもっと小さくする。
「…一緒に住んでること、誰にも話さないでくれる?私にも学校では近づかないで」
「話すことで僕にメリットがあるんですか?」
ムカっ!!!
いちいちこいつは…本当に。
「ただ確認しておきたかっただけよ。あんたと住んでると思われると私の格も下がる」
「フッ」
一瞬、黒瀬が笑ったような気がしたけど、あまり気にせずに、話し続ける。
「とにかく、そういう噂が出ないように…」
「こうやって、わざわざ僕に会いに来てる方がリスク負いますよ」
うぅ…。
それもそうだ。
いちいち言ってることが的確なのでそれもまたむかつく。
「あーも、わかったならいいの!じゃ」
なんなのよ!!
私はそう言って、さっさと図書室を出た。