メガネ男子と同居中
「げっ、黒瀬…」
そこに立っていたのは、クラス1、ううん。学年1地味なメガネ男子、黒瀬だった。
なんで黒瀬がここに?
こんな奴と一緒にいるところなんて見られたくないんだけど。
っていうか、今しゃべった?
こいつ、しゃべれるの?
心の中で勝手なことをつぶやく。
「あぁ、これ、川崎に頼まれたんだけど、図書室開いてないみたい。もーいいや。ここ置いておく」
黒瀬とのツーショットなんて誰かに見られたくない私は急いでこの場から逃げようとする。
ガシッ
‼︎
「な、なに?!」
黒瀬に腕を掴まれて、びっくりする。
触ってんじゃないわよ…。
「そういうの、よくないですよ。頼まれたのならしっかりやらないと」
「はぁ?じゃあ黒瀬がやれば?」
「どうして」
「あんたが良くないと思ったからよ。開いてないから無理だし……って、え?」
私が話していると、黒瀬はポケットから鍵を取り出して図書室のドアを開けた。