㊙サッカー王子と同居中*2年生編*
呼ばれた方向へ振り向くとそこには……
「あっ、陽向!」
大きなキャリーケースを運んできた陽向と七瀬先輩、一ノ瀬先輩がいた。
やばい……普通にみんなの前で名前で呼んじゃった。
バレてないよね、大丈夫だよね。
内心、冷や汗だ。
そんな中、一ノ瀬先輩が「おい!」と呼ぶ声も無視して
陽向はそのままあたしと大塚くんの前にズカズカと歩いてきた。
「おかえりー!はやかったね!
今ね、相ケ瀬くんの話してて名前呼ばれたからびっくりしちゃった」
陽向が喋り出す前にあたしが笑顔でそう言うと、なんだかムッとしていたような感じがしたけど一気に飛んでいったみたいだった。
陽向、無事に帰ってきてくれた。良かった。