遺書
橋から10分ほど歩くと、小さな平屋の家の前に着いた。
「ここや。まぁ入んな」
「お邪魔します」
中に入ると、和室みたいなところに通された。部屋の真ん中には木製の小さなちゃぶ台が置いてあり、壁には古い掛け軸も飾ってある。ここだけ昭和の時代で時間が止まっているような、そんな雰囲気だった。
「まぁ茶しか出せるものはないが、飲んどくれ」
「ありがとうございます」
「で、本当はあそこで何しとったんじゃ」
俺は再び返答に困り、答えられずにいた。
「答えたくなければ答えなくていい。ただな、私にはあんたが今にも死にそうに見えてな」
これには正直驚いた。昔からおばあちゃん子だった俺は、死んだ祖母のことが大好きだった。目の前にいるおばあさんと、死んだ祖母の姿が無意識に重なって見えたような気がした。
「実は―」
俺はおばあさんに何もかも話した。話してるうちに目から涙が溢れ出てきた。途中から自分でも何を言ってるか分からなくなったけど、それでもおばあさんは黙って俺の話を聞いてくれた。
「ここや。まぁ入んな」
「お邪魔します」
中に入ると、和室みたいなところに通された。部屋の真ん中には木製の小さなちゃぶ台が置いてあり、壁には古い掛け軸も飾ってある。ここだけ昭和の時代で時間が止まっているような、そんな雰囲気だった。
「まぁ茶しか出せるものはないが、飲んどくれ」
「ありがとうございます」
「で、本当はあそこで何しとったんじゃ」
俺は再び返答に困り、答えられずにいた。
「答えたくなければ答えなくていい。ただな、私にはあんたが今にも死にそうに見えてな」
これには正直驚いた。昔からおばあちゃん子だった俺は、死んだ祖母のことが大好きだった。目の前にいるおばあさんと、死んだ祖母の姿が無意識に重なって見えたような気がした。
「実は―」
俺はおばあさんに何もかも話した。話してるうちに目から涙が溢れ出てきた。途中から自分でも何を言ってるか分からなくなったけど、それでもおばあさんは黙って俺の話を聞いてくれた。