あ、あ、あ愛してる
俺は大会が近づいていることを気に留めながら、とても外出できる状態ではないと諦めて、許可をもらおうとしなかったし、もらうつもりもなかった。
「Alice、あたしたちの歌を聞きに来て。お願い。当日、あたし……Aliceに合唱聞いてほしい」
花音が涙声で囁く。
抱きしめた腕にキュッと力がこめられる。
「Alice、あたしたちの歌を聞いて。元気になって」
病室からリハビリ室まで歩くだけでも、息切れや眩暈がし何度も休むほどだ。
花音の体を押し剥がし「ごめん」と言おうとした俺の目に、拓斗と奏汰が病室に入ってきたのが見えた。
「和音、聞きに行けよ」
2人が口を揃えて言う。
花音は涙を溜めた瞳で、俺を見つめている。
「和音、連れて行ってやるから」
「外出許可ならもらってるぜ、ほら」
拓斗が車椅子を押す仕草をし、奏汰がいつの間に申請したのか、外出許可書をヒラヒラさせた。
「Alice、あたしたちの歌を聞きに来て。お願い。当日、あたし……Aliceに合唱聞いてほしい」
花音が涙声で囁く。
抱きしめた腕にキュッと力がこめられる。
「Alice、あたしたちの歌を聞いて。元気になって」
病室からリハビリ室まで歩くだけでも、息切れや眩暈がし何度も休むほどだ。
花音の体を押し剥がし「ごめん」と言おうとした俺の目に、拓斗と奏汰が病室に入ってきたのが見えた。
「和音、聞きに行けよ」
2人が口を揃えて言う。
花音は涙を溜めた瞳で、俺を見つめている。
「和音、連れて行ってやるから」
「外出許可ならもらってるぜ、ほら」
拓斗が車椅子を押す仕草をし、奏汰がいつの間に申請したのか、外出許可書をヒラヒラさせた。