あ、あ、あ愛してる
エール
あたしは正直に、和音くんがあんなにまで憔悴しているとは思っていなかった。
関東大会当日の和音くんのメールは希望に溢れていた。
奏汰が病室を出るあたしを「エレベーターまで送ってくる」といい、一緒に病室を出た。
病棟の受付まで無言で歩いた。
「あいつさ……喉に孔が開いたままなんだ。呼吸困難がまだ心配だし、できるだけ元の声を出せるように」
淡々と話す声がやけに静かだった。
「もともと喘息で肺や気管支が弱いし、気管孔に管を入れたままだとケアも大変だ。まだ呼吸が安定しないから体を動かすと息切れが激しいし疲れやすいんだ。喉の調子もどうなるか……声がどこまで回復するのか、歌えるようになるのか。俺でも不安なんだ。あいつはもっと不安だろうし、恐いんだろうと思う」
真剣な様子が、和音くんのことが心配で堪らないと言っていた。
関東大会当日の和音くんのメールは希望に溢れていた。
奏汰が病室を出るあたしを「エレベーターまで送ってくる」といい、一緒に病室を出た。
病棟の受付まで無言で歩いた。
「あいつさ……喉に孔が開いたままなんだ。呼吸困難がまだ心配だし、できるだけ元の声を出せるように」
淡々と話す声がやけに静かだった。
「もともと喘息で肺や気管支が弱いし、気管孔に管を入れたままだとケアも大変だ。まだ呼吸が安定しないから体を動かすと息切れが激しいし疲れやすいんだ。喉の調子もどうなるか……声がどこまで回復するのか、歌えるようになるのか。俺でも不安なんだ。あいつはもっと不安だろうし、恐いんだろうと思う」
真剣な様子が、和音くんのことが心配で堪らないと言っていた。