あ、あ、あ愛してる
暖かくて切なくて優しくて胸の奥まで染みこんでいく歌声に、自分たちのコーラスが陳腐に思えた。
ベースギターを爪弾きながら歌った「ROSE」は、ゴスペルを聴いているような迫力だった。
「部長。自由曲、いつ決めるんですか? もう、コンクールまで半月余りですけど」
ピアノ伴奏をする愛美がツンツンした口調で、部長に訊ねる。
「どれも良い曲だし、仕上がってきているから迷っているのよ。多数決で決めてはダメかしら」
この決断力の無さはどうかと思い、愛美と顔を見合わせ、ため息をつく。
「異論がなければ……えっと『ハナミズキ』がいい人?」
あたしは本当に多数決でという疑問と挙手しないでという願いで、胸の前で手を合わせる。
数人が遠慮がちに手を挙げる。
「『fight』がいい人?」
ベースギターを爪弾きながら歌った「ROSE」は、ゴスペルを聴いているような迫力だった。
「部長。自由曲、いつ決めるんですか? もう、コンクールまで半月余りですけど」
ピアノ伴奏をする愛美がツンツンした口調で、部長に訊ねる。
「どれも良い曲だし、仕上がってきているから迷っているのよ。多数決で決めてはダメかしら」
この決断力の無さはどうかと思い、愛美と顔を見合わせ、ため息をつく。
「異論がなければ……えっと『ハナミズキ』がいい人?」
あたしは本当に多数決でという疑問と挙手しないでという願いで、胸の前で手を合わせる。
数人が遠慮がちに手を挙げる。
「『fight』がいい人?」