あ、あ、あ愛してる
あたしたちの前の学校が歌い終え、退場していく。
場内に「聖奏学園高校、課題曲『大切なもの』、自由曲『ROSE(愛は花)』」とアナウンスが流され、あたしたちは舞台に上がり整列した。
急遽、伴奏者が交代というゴタゴタや不安が何もなかったように、照明があたしたちを照らしている。
部長が客席に向かって一礼し、あたしたちに向き直りタクトを構えると、和音くんのピアノ伴奏が始まった。
和音くんが「本番はもっと上手く弾くから」と言った通りだった。
電子ピアノで弾いた伴奏とは数段も滑らかなピアノの調べが、緊張を解す。
練習で聞き慣れた愛美のピアノの音とは違うピアノ伴奏。
なのに和音くんのピアノ伴奏は、あたしたちの合唱に寄り添いピタリと合致している。
和音くんはつい1時間半前に楽譜を見て、電子ピアノで音合わせをした合唱の全て、癖や欠点までも把握して包みこんでいる気がする。
場内に「聖奏学園高校、課題曲『大切なもの』、自由曲『ROSE(愛は花)』」とアナウンスが流され、あたしたちは舞台に上がり整列した。
急遽、伴奏者が交代というゴタゴタや不安が何もなかったように、照明があたしたちを照らしている。
部長が客席に向かって一礼し、あたしたちに向き直りタクトを構えると、和音くんのピアノ伴奏が始まった。
和音くんが「本番はもっと上手く弾くから」と言った通りだった。
電子ピアノで弾いた伴奏とは数段も滑らかなピアノの調べが、緊張を解す。
練習で聞き慣れた愛美のピアノの音とは違うピアノ伴奏。
なのに和音くんのピアノ伴奏は、あたしたちの合唱に寄り添いピタリと合致している。
和音くんはつい1時間半前に楽譜を見て、電子ピアノで音合わせをした合唱の全て、癖や欠点までも把握して包みこんでいる気がする。