あ、あ、あ愛してる
「彼は何処か悪いの?」
スタッフの男性があたしたちに訊ねる。
「わかりません。でも時々、過呼吸で倒れたり、パニック発作を起こすみたいです」
仁科副部長がポツリ答えた。
スタッフの男性は首を捻り、苦い顔で和音くんを抱きかかえ、舞台袖に引きロビーへ出た。
和音くんをソファーの上に寝かせると、和音くんの制服のポケットが再び、ブルブルと振動した。
和音くんは小さく声を漏らし、目を開けた。
起き上がろうとしてハッとしたように、胸に手を当てたかと思うと、いきなり咳き込み始めた。
和音くんが体を捩って起き上がり膝を立て、スタッフの男性が激しく咳き込む和音くんの背中を忙しく擦る。
和音くんの制服のポケットが、またブルブルと鳴った。
ロビーを行き交う合唱の出番を終えた学生や、これから出番の学生が、こちらの様子を振り返っていく。
スタッフの男性があたしたちに訊ねる。
「わかりません。でも時々、過呼吸で倒れたり、パニック発作を起こすみたいです」
仁科副部長がポツリ答えた。
スタッフの男性は首を捻り、苦い顔で和音くんを抱きかかえ、舞台袖に引きロビーへ出た。
和音くんをソファーの上に寝かせると、和音くんの制服のポケットが再び、ブルブルと振動した。
和音くんは小さく声を漏らし、目を開けた。
起き上がろうとしてハッとしたように、胸に手を当てたかと思うと、いきなり咳き込み始めた。
和音くんが体を捩って起き上がり膝を立て、スタッフの男性が激しく咳き込む和音くんの背中を忙しく擦る。
和音くんの制服のポケットが、またブルブルと鳴った。
ロビーを行き交う合唱の出番を終えた学生や、これから出番の学生が、こちらの様子を振り返っていく。