真夜中のアリス
女王の部屋に連れ立って訪れたのは、トランプのカードに手足を付けたような姿をした兵隊たち。赤や黒といった帽子を頭に載せ、槍や剣を持ち脅威の原因を突き止めにきたようだ。
「な、何でもないよ!だから各自元の配置に…」
多少の動揺を隠しながらエースが指示すべく口を開くがすぐ様それを女王の言葉によって遮られる。
「近衛兵、ここは神聖なる城内です。
口の聞き方に注意なさい。そして開いたままになっている、そちらの扉をお閉めなさい。
トランプ兵たちよ、心配には及びません。各自元の配置に戻り任務を遂行なさい。
只今より私と貴方、そしてウサギ以外は何人足りともこの広間に近付いてはなりません。よいですね?」