真夜中のアリス
「成る程。お二人とも、わたしに逆らうおつもりですか?いい度胸ですね。鋏、取りにいかないと…」
にっこり笑う姿に2人は得体の知れない何かを感じ取ったかのように、冷や汗を流しながら直ぐ様謝罪の言葉を口にする。
「ご、ごめんなさいっっ!い、いってらっしゃい…」
「ちょっとエースくん!?って女王さま、もういないし!!」
ウサギが振り返った時にはそこには何もない、もぬけの殻。女王の姿はどこにも見受けられなかった。