真夜中のアリス
“ほら、もう泣かないの!あの子もね、あなたとお別れするのが悲しかったのよ。
だけどもうバイバイしなきゃ…”
「そんなの嫌ぁ!!**のこと、きらいになっちゃったんだ。だから遠くに行っちゃったんだ…」
寂れた小さな公園。錆び付いたブランコが揺れて響き渡る不協和音。
橙色の空の下。
必死に何かを泣きながら捜す小さな子どもを抱き抱えて慰め続ける女性のシルエット。
“そんな訳ないでしょう?あの子も、あなたが大好きだったんだから!
ずっと泣いていたらあの子も悲しくなっちゃうでしょ?だから泣くのはやめよう?”
「…だって、だって。…うぇえん…うわぁん!!」