真夜中のアリス
ぺっぺっと舌を出して口内に拡がる嫌悪感を強調する。と同時に感じる身体の変化。
急ピッチに視界が全て大きく見えていく、そうまるで、急な坂を下るようなスピードで。
視界遮断、いつの間にか布のような物が身体を覆われていて、それを剥いで視界良好を目指す。と。そこに拡がるは先程までなかった圧迫感。家具や何もかもが巨大な物に変貌を遂げていた。
「…!?ま、周りが大きなってる…」
しかし、よく見てみると邪魔になっていた布たちは、いまさっきまであたし自身が身に纏っていた衣服。つまり、今、一糸纏わぬ状態。
「きゃあああ!!な、何これ!!逆!?あたしが縮んでるわけ!?てか服…!何か変わりになるもの…!」