真夜中のアリス

「(だけど、なんか昔見たアニメとおんなじシチュエーションだよねこれ…)」

進んでいると何やらふわりと薫る何やら甘い匂い。同時にぐぅうと鳴り出すお腹。

「そういや…、ウサギとお茶飲んだっきりで何も食べてなかったっけ…。てか最後に学食で不味いたぬきうどん食べたっきりだっけな…」

今となればあの味でさえ懐かしい。あたしがいて、つかさがいて。課題やりながら食べてたんだよな。
いまどうしてるんだろうか、またいらない心配をかけてしまっているのかもしれない。
そんな風に少し憂鬱になるけれど、空腹感は御構い無しに音を鳴らしそれを主張する。

「…空気の読まないあたしのお腹め…。
はあー…お腹すいた…。久しぶりに煎餅食べたいなぁ。」
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