真夜中のアリス

Alice's talk


ゆらゆら。ゆーら、ゆら。

揺りかごはのんびりと、緩やかなスピードで心地よい眠りと穏やかな心をもたらし続ける。
それに加えて、穏やかな気候。鼻孔に貫くのはどこか懐かしい、暖かさに満ちた優しい香り。
そう、これは大好きな君の匂い。

手を伸ばすと君も手を伸ばす。
そうやって繰り返し繋がれた手と手の温もり。
いつもこうして僕らは笑いあって互いを傍に感じていたんだ。

それは。姿形を違えども。
変わりはしなかった。
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