真夜中のアリス
『…起きてっ。何時までそちらにいるの?
ほぉら、見てごらん?
アリスは君と、昔と向き合い一歩を踏み出そうとしているよ?』
いつまでも、記憶の邂逅を許さないと云わんばかりの風のような、麗らかなる声。
『目覚めの時は今だ。さあ、見届けなきゃ。
君には見届ける義務があるんだから。
もうすぐ物語はフィナーレを迎える。
勿論、ハッピーエンドだよ。
アリスと時計兎の感動の再会はすぐ目の前さ!』