真夜中のアリス

「『気付いてないかもしれないけれど、ずっと前から瑠衣ちゃんは俺にとって大切な女の子なんだよ。….君が大好きだ』.

その言葉が信じられなくて、彼の表情を見たの。緊張した面持ちな上に真っ赤だった。
そしたらあたし、なんだか涙が止まんなくなってさ、恥ずかしいけどずっとぼろぼろ泣いちゃって、そしたら彼はにっこり何時もの優しい笑みを浮かべて」

あたしの顔を覆い隠すように、唇を塞ぐ。
本当に魔法がかかったみたいに涙が止まって思わず目を見開いて口をパクパクさせてしまっていたの。
すると彼は笑ってて、それを見たらなんだかあたしも笑えてきた。するともう一度、重ねるように合わさる唇。触れるだけの優しい温かさで心がどんどん満たされ彼への想いが高鳴り続けた。