真夜中のアリス
そんな、空想的なモノに頼らなければ受け入れる事は困難で、罪の意識からは逃れられなかったのだ。

「…レジーナ。あたしって最低でしょ?
あたしの心の不安定のせいで、みんなから期待されていた彼の未来を奪ってしまって…
そんなあたしを怨みなどすれどもずっと想われるなんて、そんな事があるわけないよ…」

顔を上げ、笑おうとするけれど涙が邪魔ばかりして上手く笑う事が出来ない。


「いいえ、アリス。それは違います」

肯定的な言葉が聞こえてくるはずなのに、まるで逆の言葉が溢れていた。

「え…?」
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