真夜中のアリス

Talk of rabbit II


『さあ、君には見えているかい?
アリスはこうして今も君を想い、終わりのない自責の念から抜け出せずにいた。
だから、闇夜の暗闇に捕らわれてしまった
けれどそんな闇の中で唯一の灯を見つけ出す事が叶ったんだ。』


麗らかなる声は、はっきりと事を告げる。

そうだ。僕…ううん、俺は自分がどうなってしまうかなんてそんな事考えもしなかった。
ただ、瑠衣ちゃんの涙を、悲しみを受け止めてあげたくて。この腕で抱き締めたくて。
あの時だってそう。瑠衣ちゃんに掠り傷一つさえなくて、本当に良かったんだ。
例え俺があの世界から消えてしまっても。
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