真夜中のアリス
「(それでね!あーちゃんは時計兎さんでるいはアリスなの!だからね、るいとあーちゃんがおいかけっこするんだよ!
その途中で大っきくなったり小ちゃくなったり、変な帽子やさんとお茶飲んだりね、意地悪な女王さまのところに行ったりしながらあーちゃんをるいがいっぱい追いかけるの!)」
気がつけば、腕の中にいるあーちゃんは、出会った頃の二足歩行の姿なんかじゃなくて離れた頃のあの頃の姿のままで鼻をすりすりさせながら、あたしに甘える仕草を繰り返していた。その姿に涙が溢れ出して止まらない。
もう言葉は交わし合えないけれど、想いは分かち合える。