真夜中のアリス

何時にも増して真剣な瞳であたしを見透かすウサギ。雰囲気からして、安易に立ち入るべき場所ではない事を示唆している。思わず無言になる。

「まずは…。一つ。
“決して耳を傾けてはならない”
二つ。
“決して口にしてはならない”
三つ。
“決して否定はしてはならない”
四つ。
“決して見失ってはならない”」

「…え?」

一つ、一つ噛み砕くように丁寧に語り出すが、ウサギの言っている意味が理解出来ない。一体…何の事をいっているのだろうか。

「そして最後。」

「まだあるの?」
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