俺は、天真爛漫なあのコに流されている



「えっとー……何?」


 一メートル程の距離を置きつつ、湯川を少し見下ろしながら訊いた。

 さっきまで湯川のことをいろいろ考えていたから、それに対して気まずさを感じてしまう。

 それに、こうして向き合って顔をじっくり見るのは初めてだ。落ち着かない。

 もう汗は拭き取れてるのに、顔をタオルで拭くふりして顔色をごまかした。

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