【続】興味があるなら恋をしよう
「毎日…随分ともう、自然な感じだな。
元通りか?今はどんな心境なんだ?」

「俺は基本は変わりません。何も変わりません。
関わり方が変わっただけです。
それだけです。
だから部長から見れば…何してるんだと思うかも知れませんが…。
話し方にしろ、接し方にしろ、出逢った頃からこんな風だったんです。
今、普通なんです」

「…普通か。普通ってなんだ?
出逢った時から好きなんだろ?
好きが普通か」

「普通です」

「紬が妊娠してるかもって時、どう思った?」

…。

「隠さなくてもいい。知ってただろ?
妊娠しているなら、自分の子だったらいいのにと、そんな風には思わなかったか?
どうだ?
…あぁ、すまない。
俺を部長だと思うと、これは物凄いパワハラになるのか。
今は関係ない。
それでも…威圧的だな」

「もし、そんな事があるなら、俺は親になりたいと思います」

「…あくまで、そこに繋がる事も全て仮定の話か」

「はい」

「…そうか。では、俺も仮定の話だ。
そうなっていたとしても、俺の子だ。
紬の子は俺の子だ。
俺と紬の子だ」

…。

「今は、検査で、リスクは負うけど、出産前検査とかで色々調べられるらしいな」

…。

「あ、妊娠検査のついでに調べて貰ったらしくてな、心配無いって言ってたよ。
紬は、いつ妊娠しても大丈夫な体だって。
血液とか子宮とかの、感染とか異常が無いか診て貰ったって」

そんな事まで俺に話さなくても。

…。

「妊娠はいつでも大丈夫。だけどまだ当分は二人がいいと思ってるから。
…妊娠も当分無いな」

何を俺に伝えようとしているんだ…。
妊娠するような事、妊娠にかかわらず……するなよって事か。

そんな事は、もう無い…。
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