【続】興味があるなら恋をしよう
「紬…。続きは俺が引き受ける…大丈夫だ」

駄目な私の行為を、また引き取ってくれたのですね…。

そうとなれば、もう、容赦なかった。
直ぐに両手で顔を包むと、首を傾げて甘く…唇を攻められた。何度も何度も角度を変えて、そして深く…。このまま、本気で、食べられてしまうのではないかとさえ思った。
それだけ情熱的だった。
ん、はぁ…。
額をくっつけ、顔を包まれたまま、好きだと囁かれた。ピントは合わなくても、その甘く囁いた顔が見たくて瞼を開けてみた。
…近いの極みだ。…はぁ。
一度身体の上に乗せられ、直ぐに下にされた。

何時間でも、何日でも、ずっとこうしていたい…。
そんな言葉を落としながら、素早く服を脱いでいく。

サマーセーターを捲り上げられ、両手を一つに頭の上で押さえられた。
顕わになったお腹、臍、脇腹に唇が触れていく。ゾクゾクして身体をよじりたくなった。唇をゆっくり食みながら、合間合間に器用に服を脱がせ下着も脱がされた。
女王様なんかじゃない…。
課長にいいように翻弄されている。
短く声を上げれば、飲み込むように深く塞がれ、やがて吸い込まれていく…。
…苦しくて、いやいやと首を振ろうとしてみても、押さえられ一向に止める気配はなかった。
…怖いくらい感じて、頭が真っ白になった。

「…や、…課、…長…ぁ」

堕ちてしまいそうで課長にしがみ着いた。

「紬…」


意識がとんで、そのまま眠っていたようだ。
目が覚めた時は夜になっていた。…時間の感覚が可笑しい。
えっと、まだ土曜…もう日曜になってるの?
とにかく、まだ一日休みはあるのよね。
課長は左腕でしっかり抱いていてくれた。
胸に顔をくっつけた。
私には敵わないと課長は言ったけど…男の人には敵わない。圧倒的な支配力があるのは男の人の方。当然だけど力では抗えない。
…大事にされるのは、愛おしいと思ってくれているから。
そうじゃなくなってしまったら、この力は怖い…。
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