君の花火


「夏休みにお泊まり会かあ~」
少し羨ましそうにハルが言った。
「ハルも来ればいいじゃん」


ハルが、寂しそうに見えた。


「向夏、お前が言うな」
「あの部屋広いんだからいいじゃない」
「麗華、お前も」
「まあ、多い方が楽しいしな」
「健介!!」
「きっまり~!」
ハルの意見も聞かず、じゃんじゃん話を進めていく。
「いいの?」
不安そうにハルが聞いた。
「ここまで進んだら仕方ないだろ。母さんもいいって言うだろうし」
「ありがと!」
あ、笑った。
嬉しそう…。


「じゃあハル、迎えに行くから適当に荷物まとめて学校の門前にいて?あたし迎えに行くから」
「おっけ」


楽しみとハルは笑った。


「大抵の物は揃ってるけど、服とか」
「水着忘れんなよ」
「あ、それ大事」


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