プロポーズはサプライズで
* *
とりあえずお腹を満たさなければ始まらない。
まずは食事をと、しばらくは飲み食いに徹して、ようやく気分が落ち着いてきたころおもむろに話し出した。
「じゃあ、私が考えたプランを発表しまーす」
私の声に、注目するふたり。ちょっとドキドキするな。
いつも人のを見てるだけだったけど、プレゼンするときってこんな気分なのか。
「三笠くんの劇団の前日通し稽古って、知り合い呼んでいいんでしょ? その時に、舞台上から皆の前でサプライズプロポーズするのはどうでしょう」
私の提案に、国島さんと三笠くんが顔を合わせ、ふたり同時に呟く。
「ベタだな」
「……だね」
なんだかバカにされた気がする。
タイミングを揃えてグラスを傾けないでよ。無駄に沈黙時間ができるじゃないか。
こういう時だけ仲良くするのはやめていただきたい。
しかしながら、私だって真剣に考えたんだからね。そんな一言で却下されてなるものか。
「でもね、明日美はなんだかんだ言って定番が好きなんです。基本が大事なんです。そうでしょ? 三笠くん」
「まあね。否定はしない」
しないけどなんだよ。
くそう、なんか不満そうだな。
でも私としてはこれ以上のプランは無いと思うんだよね。
「では詳しくご説明しますよ?」
とりあえずお腹を満たさなければ始まらない。
まずは食事をと、しばらくは飲み食いに徹して、ようやく気分が落ち着いてきたころおもむろに話し出した。
「じゃあ、私が考えたプランを発表しまーす」
私の声に、注目するふたり。ちょっとドキドキするな。
いつも人のを見てるだけだったけど、プレゼンするときってこんな気分なのか。
「三笠くんの劇団の前日通し稽古って、知り合い呼んでいいんでしょ? その時に、舞台上から皆の前でサプライズプロポーズするのはどうでしょう」
私の提案に、国島さんと三笠くんが顔を合わせ、ふたり同時に呟く。
「ベタだな」
「……だね」
なんだかバカにされた気がする。
タイミングを揃えてグラスを傾けないでよ。無駄に沈黙時間ができるじゃないか。
こういう時だけ仲良くするのはやめていただきたい。
しかしながら、私だって真剣に考えたんだからね。そんな一言で却下されてなるものか。
「でもね、明日美はなんだかんだ言って定番が好きなんです。基本が大事なんです。そうでしょ? 三笠くん」
「まあね。否定はしない」
しないけどなんだよ。
くそう、なんか不満そうだな。
でも私としてはこれ以上のプランは無いと思うんだよね。
「では詳しくご説明しますよ?」