❤嫉妬カレシ日和☁
「僕ね、目を覚ます前まで暗闇で迷ってたんだ。」
「暗闇…??」
「そう。暗闇で何度も俊って誰かが名前を呼ぶんだ。でも顔に霧(きり)がかかっているせいで、ハッキリ見えなくて。」
「誰だろう…」
急に真剣な眼差しで、私を見つめてくる俊。
それに思わず…
ドキドキしてしまった。
「恵里香の声だった。」
「わ、私っ!?」
「こんなことしてる場合じゃない。恵里香に会わなきゃって、一向(ひたすら)暗闇の中を走った。」
「それで…どうなったの??」
私の声は、ちゃんと俊に届いてたんだね…。