天神学園の問題児再来
禿鷲が天神学園に戻ってきた。

しかもグラウンドで早くも龍鷺郎と一戦交えている。

当然、他の一味もじっとはしていない。

廊下で、階段で、次々と合流してグラウンドへと急ぐシオン達。

駆け足で外に出ようとしたところで。

「!……ほむら!」

龍馬が龍太刀を抜刀し、ほむらに覆い被さるように何かを受け止めた!

ギィン!と金属音。

それが四季・色彩銘刀の一振り、黄昏だと知るのは。

「何」

真太郎が琴月 紅葉の姿を見とめてからだった。

「紅葉!お前何をするがじゃ!」

「吠えるんじゃない、柾の未熟者が。裏切り者の処罰の邪魔をして…」

剣を引き、紅葉は眼鏡を中指で押し上げる。

「し、処罰…?」

裏切り者とは自分の事か。

ほむらは涙目になって震える。

「そうさ。夕城次期宗主の座を奪い取る…仲間とは言わずとも同盟を結んだにもかかわらず、あっさり天神学園の連中に日和った裏切り者。裏切り者には処罰が必要だろう」

黄昏を構える紅葉。

「処刑と言ってもいい」

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